古代の言語散策

ヒエログリフ、シュメール語やアッカド語など

暴るの語源、大洪水、川の氾濫、全てを下流に運ぶ現象

現在の人間は「暴れる」と聞くと暴力団員などの
人が暴れる事が頭に浮かぶ事が多いでしょうが、
昔の人は「川の氾濫」が最初に頭に浮かんだと
推測されます。メソポタミアは聖書に記載されて
いる「大洪水」が起った場所です。「abalu=暴る」
と言う現象は、「大雨」の後の「川の氾濫」による
「大洪水」を表す言葉と推測されます。川の「水の
流れ」を利用した「運送」が「aba'lu= 暴る」の原義
と推測されます。 日本語でも暴力の暴の古語の
訓読みは「abalu=暴る」です。

 

 アッカド語のアルファベット表記
 は次の通りです。


  
 アッカド語  日本語    英語 

 

 aba'lu     暴る、 to transport
          運ぶ    
 
          穀物、     staples,

          材料       materials,

          製品、      finished
          商品       objects


          運ぶ、      to bring

          連れて      (persons)
          来る(人)

           持って      (animals)
          来る(動物)


 

          持ってくる    to bring

 


The Assyrian Dictionary of
the Oriental Institute of
the University of Chicago (CAD)
Volume 1, A
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